甘い初恋は、イケナイ最後の恋。




大くんと再会して、気付けば大くんの隣が一番安心する場所になってた。




孤独だった私にもここにいていいんだと居場所をくれたのも大くんだった。




でも大くんの隣はドキドキして落ち着かない時もあったし、家族といる時とは違う落ち着きもあった。




何よりあの時されたキスは驚いたけど、なぜか嫌という感情は溢れてこなかった。




兄妹でキスをするなんておかしいはずなのに。




あのキスは私がずっと恋い焦がれていた王子様のキスだった。




最初は確かに"お兄ちゃん"だった。




でもいつからか"男の人"になっていた。




………これが、"好き"ということ?




私はいつの間にか大くんを好きになっていたの?




この感情に気付いた瞬間にパニックになっていた頭の中がスッと落ち着き、愛しいという感情が溢れ出す。




「…この気持ちがイケナイことだって分かってる。
だからゆあ。嫌なら俺を全力で拒絶して……ゆあ?」




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