甘い初恋は、イケナイ最後の恋。




「…ゆあは変わったよな。
昔は素直だったのに、今は自分の本音を言わなくなった」


「…え?」




ただ話を変えたかっただけなのに。




"相変わらず"なんて言葉を使ったばっかりに、話は本題に入ってしまった。




マグカップをコースターに置いて、大くんは真っ直ぐに私を見つめる。




「…この前、寝てるゆあを家まで送った時に母さんと話したんだ。
母さん、再々婚したんだってな。しかも子供までいたなんて驚いたよ」




やっぱり。
嫌な勘ほどよく当たってしまう。




翌朝自分の部屋で寝てて、大くんが送ってくれたと聞いた時になんとなくだけど感じてた。




お喋りなお母さんが大くんと何も話さずに帰すわけないと。




しかも十何年ぶりに再会した息子。
積もる話があるのは目に見えていて。




どうしてあの時寝てしまったんだろう。
今になってあの時の自分を恨んだ。



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