甘い初恋は、イケナイ最後の恋。
「…そ、そうなんだよ!お母さんったらいい年してすごく幸せそうなんだよ!?
おと…学さんとも恋人かってくらいに仲良くてさ!見てるこっちが恥ずかしいよ!」
それでも大くんの言葉に答えないわけにはいかない。
私は苦笑いしながら答えれば、大くんの表情がより一層険しいものになって。
怒ってる、すぐにそう感じた。
「母さんが言ってたぞ。再々婚してからゆあがバイト掛け持ちで入れるようになったって。
帰ってくるのも遅いし、作り置きした夕飯にも手をつけてくれないって心配してた」
「あ、ほら!社会勉強だよ!
色んなバイトで経験積んで、社会にいつでも出れるようにさ!
夕飯はいつも要らないって言ってるのに、お母さん優しいから作ってくれるんだよね。
もったいないけど、お腹いっぱいで食べれないんだよ」
もうやめればいいじゃん。
私が答える度に不機嫌になるんなら。
私だって聞かれたくないの。
だからはぐらかしてるの。
それぐらい分かってよ。