甘い初恋は、イケナイ最後の恋。
「お母さん、お父さん行ってきます!」
そう言って笑顔で学校に行っても。
「ただ……」
「だからどうして会う度それを言うのよ!」
「お前がいつまで経っても仕事をやめて、家庭に入らないからだろ!」
「私は働きたいのよ!どうして分かってくれないの!?」
笑顔で家には帰れなかった。
でも二人をどうにかして仲良くさせたかった。
だって私の大切な家族だから。
「お母さん…お父さんもそんなに大きな声出さなくても……
二人でちゃんと話し合えば……」
「結愛には関係ないでしょ!」
「おい、そんな言い方…!」
「…っ!!ゆ、結愛…」
結局家族になんてなれなかった。
血の繋がったお母さんとさえ、この出来事があってからあまり関わらなくなってしまった。
そして私は…
「そ、そうだよね!私には関係ないよね、二人のことだもんね!
余計なこと言ってごめんね!」
もう誰にも迷惑も心配もかけない。
全て一人で抱えていこうと思うようになった。