甘い初恋は、イケナイ最後の恋。
【side 大】
「大くんまたね!」
俺に笑顔で手を振りながら帰っていくゆあ。
『すごく優しくて大好きだったから、私が勝手に王子様って呼んでるんだけどね?
あの時は私の気持ち伝えられなかったから、私が探してあの時言えなかった気持ちを伝えるって決めてるんだ!』
「…優しくて大好き…か」
なぁ、ゆあ。
その言葉が本当なら、小さい頃からずっと俺を好きでいてくれたのか?
その言葉を信じて俺はゆあに好きだと伝えてもいいのか?
ゆあ……もしも、
「お前の言う"王子様"が俺だって言ったら…お前は受け止めてくれるか……?」
眩しい笑顔で喜んで、俺だけのお姫様になってくれるか…?
ゆあ。
「…愛してる…ゆあ」
【side end】