男の娘。~絶対秘密の女装アイドル~
「ほら、こうやって言われたら嫌な気持ちに

なるだろ?」

確かにそうだ。風見の言う事はもっとも

だ。俺は自分の言ってしまった事を後悔し

た。いくら風見を信用出来ないからって口

にしたのはいけなかった。

「・・・ごめん、確かにそうだな。悪かっ

たよ」

俺がそう言うと、風見は急に態度を一変さ

せた。

「ま、分かってくれたなら良いんだけどさ。

じゃあさ、ちょっと頼み事していい?」

風見はキラキラと目を輝かせながら詰め寄

って来る。俺は思わず後ずさった。

「あのさ、君の父親に頼んでまたスタジオ

に入れてほしいんだけど」

「はっ?お前、まさか・・・親父の事まで

知ってんのかよ!?」

「あはは。まぁ、それもあのおじさんに教

えてもらったから」

はぁ・・・おじさん、どこまで口が軽いん

だ。いくら気が合うからってペラペラと喋

り過ぎだぞ。

「な?お父さん、あの番組のプロデューサ

ーなんだろ。それに君ならテレビ局の中な

んて知り尽くしてるだろ。だから案内して

ほしい」
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