男の娘。~絶対秘密の女装アイドル~
「20点だぞ20点。人生最大の汚点だぞ。そ

れに加え冬休みの間はほとんどと言ってい

いほど補習を受けなきゃいけない。宿題に

プラス補習プリントまでおまけされてるん

だからな」

「そっか、それは大変だな・・・で?何で

ダメなの?」

ダメだこれは。ここまで説明すれば忙しい

俺を気づかってすんなり引いてくれるかと思

ったのに。

「だからぁ、俺が忙しいのに案内出来るわ

けないって事!分かった?」

俺は呆れ気味に説明する。もう少しまとも

な相手とならストレスなく秘密を共有出来

るのに。こういう厄介な相手だとなかなか

関わりづらい。

「まあ、言いたい事は分かったけどさ。残

念だな~。金沢くんなら絶対オッケーして

くれると思ってたのに」

「何でそう思うんだよ」

「だって僕と秘密を共有し合った仲だか

ら。行けると思ったのにな~」

「あ~、それは・・・」

当然ながらそれを口に出されると言い返す

言葉がなくなってしまう。こんなヤツだか

ら、「ゲイだとバラす」なんて脅したとこ

ろでいつ俺の秘密をバラしてしまうか分か

らない。
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