極上スイートキス~イケメンCEOと秘密のコンシェルジュ~
悪戯な笑みでみのりを見つめる。
「伊崎さんが好きなら、俺、協力してあげるよ」
「えっ、好きって……あの」
そこまでハッキリ言ってない、と首を振るけれど。
司の視線は「ばればれだよ」と告げている。
「大丈夫、内緒にしててあげるから」
どこか、楽しいゲームを手に入れた子供のような雰囲気があった。
そうとだけ言って、司は会議室へと戻って行った。
勘の良さそうな人だとは思っていたけれど、こんな展開になるなんて。
「協力なんて……」
気持ちが再燃したとはいえ、紘平とどうこうなりたいと思っているわけじゃない。
みのりは会議室を見つめ小さく微笑んだ。
もう一度、こんな気持ちになれるんて。
しまってあった宝箱をそっと開けてしまった感覚。
今はただ、この気持ちを大切にしたかった。