只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
少し眠いまま美羽は出勤した。

桃歌は先に会社に来ていた。

「おはよう、美羽」
「うん、おはよう桃歌」

いつも通りの会話を繰り広げる。

「おはよう、中田さん柊木さん」

話してる中に笠崎が2人に声をかける。

「おはよう、笠崎さん」
「おはよ、笠崎さん」

美羽は少し会釈して言う。

まだ話すのは緊張するようだった。

桃歌は慣れたのか親しい感じに美羽は見えた。

美羽は会社で悠哉と話すことなく午前が終わった。

お昼を見計らったように笠崎が桃歌に声をかける。

「中田さん、良かったらご飯行かない?」
「いいけど…美羽は?」

桃歌が美羽に聞く。

笠崎は桃歌の後ろで美羽を睨みつける。

それに怯えて美羽は断った。

桃歌は笠崎と共に社員食堂に行った。

美羽は作る暇がなかったのか、コンビニで買ったおにぎりを食べていた。

「柊木さん」

遠くから上司に呼ばれておにぎりを袋の上に置いた。

「はい、何でしょうか」

上司の机の前に立つ。

「これ、急ぎじゃないんだけど…お願いしてもいい?」

上司はいくつかのファイルを美羽に渡す。

「今週中ですか?」
「うん、頼めるかな?」
「はい、分かりました」

美羽は上司からファイルを受け取り自分のデスクに戻った。

食べかけのおにぎりを食べきり、美羽はファイルに目を通す。

桃歌は1時になる5分前に笠崎と仲良さそうに戻って来た。

「おかえり」
「うん、ただいま」

美羽は桃歌との間に初めて気まずさを感じた。
< 19 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop