只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜

まさかと偶然

美羽と桃歌はあんなにも仲が良かったのに、今は挨拶を交わすだけの関係となっていった。

美羽の父親が帰って数日…。

「「来ちゃった?♡」」
「…何で?」

次は弟2人が遊びに来た。

弟たちは美羽に気にせず部屋に入る。

「姉ちゃん相変わらず綺麗にしてんな」
「美羽、これお菓子…」

騒がしい弟・美塁と大人しい弟・美来。

2人は一卵性双生児の双子だ。

「君たちが休みでも私は仕事だから平日は観光でもしてきてね」

美塁と美来はしばらく滞在していた。

美羽はまた顔色を悪くしていた。

流石の間狩も美羽の顔色を見て驚いていた。

「貴方、また入院したいんですか!!」

珍しく響輝が美羽に対して怒りをぶつけていた。

「ち、違います!!」
「では、なぜそんなにも…」

美羽は響輝に壁に追いやられていた。

事情を説明し、響輝を納得させるまで時間がかかった。

「はあ…なるほど。社長も心配していました。気を付けてくださいね」

やっと美羽は響輝から解放された。

自分のデスクに戻って仕事を始める。

しかし今までの仕事量に比べれば少しばかりだが減っていた。

仕事を終わらせ美羽はデスクの上で臥せっていた。

「ん…お疲れ」

声が聞こえた方に目をやると桃歌は美羽の机に珈琲を置いた。

「あ、ありがとう桃歌」
「うん…。あのさ、一ヶ月間どうしてたの」

桃歌なりに美羽を心配していたようだ。

美羽は美塁と美来の携帯に遅くなるとメールを入れた。

それから美羽と桃歌は会社を出た。

美羽は今までの事を桃歌に話した。

話終わると桃歌は美羽に優しくペチンと頬を叩いた。

「何で言ってくれなかったの?お見舞いにも行っちゃダメなの?」

珍しく桃歌はお酒に酔っていた。

今日は最後まで珍しいことばかりだった。
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