只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
珍しく酔っている桃歌に説教をくらう。

美羽は謝るしかなかった。

すると、桃歌は会社での事を話し始めた。

「…美羽のために同僚とつるんでたけどやっぱり美羽と一緒のが安心する」

美羽は泣きそうになったが堪えた。

しかし、桃歌の一言一言が美羽の涙腺を刺激してくる。

居酒屋から出て外で酔いを醒ます。

桃歌は本当は酔ってなどいなかった。

「美羽、仲直りしたい…」
「私もそう思ってた」

美羽と桃歌は握手を交わして笑い合う。

「姉ちゃん、はよ帰って来てよ」
「美羽…その人は?」

初めて桃歌と美羽の弟が出会った瞬間だった。

それから4人で美羽の家に行った。

「じゃあ、桃歌さんは姉ちゃんの大学からの友達?」
「ええ、そうよ」

美塁と桃歌はもう仲良くなっていた。

「美羽…あの人、僕と似てる」

そう言うのは美羽の隣で美羽の手伝いをしている美来。

「うん、私も思った…」
「僕は美羽のどこに似た?」
「人にドライなところかな…?」

しょぼくれる美来に美羽は言った。

すると少し嬉しそうに笑った。

「桃歌さん、連絡先交換してください」
「なんで?」
「姉ちゃんのことを知るためです」

美塁は真剣な表情で言う。

「姉ちゃん、親父がこっち来るまで何も連絡寄こしてこないんですもん」

美塁は桃歌と同様どこか怒っている様だった。

桃歌から連絡先を聞いて美塁と美来は美羽の部屋に行った。

「おやすみー」
「おやすみ…」
「「おやすみー」」

美羽は桃歌の隣に腰を下ろす。

「美羽、家族にも何も言ってなかったんだね」
「うん…お父さんにも怒られた」

美羽は思い出して苦笑する。

「よし、家族が無理だったら私を頼れ。美羽はすぐ抱え込む」
「うん、ごめんね。ありがとう…」

美羽と桃歌はリビングで一夜を明かした。
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