只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
面接の結果通知が来るまで美羽は大学にいた。

「あ、ここにいた」

桃歌は小声で本を読み漁っていた美羽に声をかけた。

美羽は手に持っている分の本を借りて桃歌と一緒に図書室を出た。

「どうかしたの、桃歌。…あ、凄い着歴」

美羽はズボンのポケットから自分のスマホを取り出した。

「まだ、調子戻らないか…」

桃歌はため息交じりで言った。

面接の日から美羽には生気がないように見えた。

「…現実逃避したい」

美羽は大きなため息をついた。

「もう休みも多いし、どっかに旅行行く?」
「…行きたい!」

桃歌は美羽を見ていられなかったのか旅行に誘った。

「この前、福引で温泉旅行当てたから2人で行かない?」

ものすごい勢いで美羽は頷いた。

「じゃあ、決まりだね!日程決めよう」

桃歌はスマホのスケジュール帳を開いた。

「この日とかどう?」

美羽にスマホの画面を見せる。

「うん、いいよ。丁度空いてるし」
「了解。じゃあよろしく」
「うん、よろしく」

2人は握手をして、桃歌はゼミの先生の研究室に。

美羽は借りた本を持って図書室に戻って行った。
< 3 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop