只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
美羽は悠哉に管理されているからか無理をしなくなった。

逆に以前よりお肌も髪も艶々しているように見えた。

「やっぱり、美羽は誰も頼らなすぎだよ。」

桃歌がお昼のサンドウィッチを食べながら言う。

「そうかな?私的には頼ってるんだけどな…」
「「全然っ!!」」
「もっとだよ、柊木さん」

桃歌と響輝が声をそろえて言う。

悠哉は何故かうずうずしているように見えた。

美羽が悠哉と一緒に暮らし始めて分かったことがあった。

悠哉は構いたがりだった。

家の中で美羽がすることと言ったら唯一読書だった。

他は全部何故か悠哉が自分がやると言って譲らなかった。

「美羽、前もすごかったけど…もっと進化してない?」

桃歌が美羽のお弁当を見る。

「今日は少し手ぇ抜いちゃった…」
「え…?」

美羽ではなく悠哉が答える。

「料理させてもらえないの…」

美羽はどこか寂しそうに言った。

そしてまた響輝と桃歌は悠哉を睨む。

「こ、珈琲入れて来る…」

悠哉は逃げるように出て行く。

美羽は苦笑いするしかなかった。

「柊木さん、今日は先に帰っててくれるかな」

定時になる前、悠哉が美羽に声をかける。

「いいですけど、どうかしたんですか?」
「ああ、ちょっと食事会があって…」
(ああ、接待か…)
「分かりました」

美羽は自分の中で完結させる。

しかし、心の中に少し違和感を覚えていた。

心のモヤモヤを隠して美羽は会社を出た。
< 32 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop