只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
次の日、悠哉と美羽が会社に行くと桃歌と響輝からお祝いされた。

雰囲気で分かったのだろう。

美羽は桃歌に小さい声でよかったねと言われていた。

美羽はそれに小さく頷いた。

悠哉は響輝に小突かれていた。

これで美羽と悠哉の心配事はなくなったと思われた。

あの話が来るまでは…。

美羽たちが働く会社が大手企業と共同開発をすることになった。

一時的にだが、美羽と桃歌は元の部署に戻った。

義春からも他の先輩たちからも歓迎された。

会社には相手企業の会社員が出入りするようになった。

「なんか最近、出入り多くない?」
「うん、そうだね…」

美羽と桃歌は休憩時間に話していた。

「仕方ないよ、大きな企画だから」

義春はにこやかに言う。

「でもだからって…」

よく出入りしているのは共同開発の企画リーダーの女の人。

美羽も社長室に入っていくのを何回か目撃していた。

一言で言うと容姿端麗。

美羽とは正反対のタイプの人だった。

悠哉と並べば「お似合い」だの「美男美女」だのと噂されていた。

美羽は不安になりながらも悠哉のことを信じていた。

桃歌も響輝も警戒する。

美羽はなるべく考えないように仕事に没頭した。

しかし、美羽は対面してしまった。

容姿端麗で仕事も何もかも完璧な彼女・葛木琴葉と…。
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