只今上司がデレデレちゅぅ！！〜溺愛上司に愛されて〜

会社に戻り、桃歌と大学の思い出話に花を咲かせる。

「御二方が通っていた大学はかなり自由だったんですね」

話していると響輝が会話に入ってきた。

「響輝さんは違ったんですか？」

桃歌が響輝に聞く。

「そうですね、大学というには何かに縛られている…というかただ1つのことに4年間をつぎ込んでましたね」
「それじゃあ、専門学校とあまり変わらない気が…」

美羽がそう言うと響輝は頷いた。

「はい。しかし、たくさんのことを知れましたから」

満足そうに響輝は笑って見せた。

「そうなんですね」

3人の仲は徐々に縮まっていった。

定時になり美羽は片付けを始めた。

ふと、廊下に目をやると桃歌と響輝が何か話していた。

「桃歌、何か話していたの？」
「えっ！？」

反応がいつもと違った。

「な、何でもないよ。私今日は先に帰るね。」
「…？」

桃歌は慌てて会社を出て行った。

部署で美羽は一人残っていた。

「み～うっ！」
「わぁっ！！」

物音立てずに現れた悠哉に美羽は驚いた。

「悠哉さん。お疲れ様です」
「うん、お疲れ様。仕事終わった？」
「はい、丁度」

悠哉は美羽が帰る支度を終わらせるのを待ち、一緒に帰った。

「今日は久々に外食しますか？」

悠哉が美羽に聞く。

美羽は少し考える。

「んー…。どうしましょう」
「家に帰って作るのもいいよ？」

美羽は考えるのをやめて悠哉に言った。

「悠哉さんのお好きにどうぞ。私は悠哉さんと一緒ならどこまでもついて行きますから」

美羽の言葉に悠哉は頬を赤らめ、恥ずかしさのあまりに美羽の手を取った。

「か、帰ろうか」

照れているのが顔を見なくても分かる。

「はい！」

美羽は悠哉の手を握り返し、隣に並んで歩いた。