只今上司がデレデレちゅぅ！！〜溺愛上司に愛されて〜

スッキリとした朝を迎えたのは久しぶりだった。

会社に向かう足取りも軽く、全てが絶好調な桃歌。

「おはよう、桃歌」
「おはよう、美羽」

笑って挨拶を返す。

「本当に1日で何があったの？」
「ううん、何でもない」

大事な友人と笑って話せることに桃歌は喜びを密かに感じていた。

「おはようございます、桃歌さん」
「あ、おはようございます響輝さん」

響輝は雰囲気が変わった桃歌に声を出さずに「よかったですね」と言った。

それが桃歌に伝わったのか桃歌は微笑んで「はい」と返した。

昼休み、桃歌は美羽と食堂に行く前に廊下で響輝と話していた。

「昨日は本当にありがとうございました」
「いえいえ、職場が明るくなってよかったです」

桃歌は必死に謝る。

「それで、どうかしましたか？」
「あ！えっと…お礼がしたいと思いまして」

顔を赤くしながら言う。

「お礼…ですか。私はそこまでのことをしたつもりは」
「それでも！私にできることなら」

響輝は一瞬困った表情を浮かべるがすぐに何か思いついたようで。

「あ、それなら…こんな形で言いたくはなかったんですけど」
「はい、何でしょう？」

桃歌は目を輝かせる。

しかし、次の響輝の言葉で桃歌は固まった。

「私と結婚してください」