只今上司がデレデレちゅぅ!!〜溺愛上司に愛されて〜
美羽は教授に連絡を取った。

昼休み中、一人デスクを離れて電話をした。

「あ、先生。柊木です」
『あ、柊木さん。手紙読んでくれたんですね』
「はい。あの…レポートの件ですが」
『ああ、はい。あの件ですね、勝手にすみません』
「それはいいんですが、研究とか知り合いとか…」
『それは柊木さんの都合で大丈夫ですよ、彼には私から言いますから。』
「ありがとうございます、先生。では失礼します」

美羽は電話を切ってホッと息をつく。

「電話終わった?」

悠哉がデスクのある方から歩いてきた。

「あ、悠哉さん。はい」
「教授は何だって?」
「知り合いの方と会うのは私の都合でいいそうです」
「そっか、美羽。一人で行く?」

悠哉がそう聞くと、

「はい取り敢えずはそうしようかと」

悠哉の様子を伺うように見上げながら言う。

悠哉はいつも以上に渋る。

「心配だなー。美羽は可愛いから、もし攫われたら何するか分かんないなー」

悠哉の言葉に顔が青くなる。

「嘘、ですよね?じょ、冗談ですよね?」

悠哉はにっこりと笑う。

背後に黒いオーラが薄っすらと見えた。
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