いじめから救ってくれた捨て猫
そうして僕は僕が今までに来たことの無い街角に、たどり着きました。

家からは、あちらへ向かっては、こちらへ戻りとしながら、ようやく到着した場所です。

僕は、この知らない街角で、自転車を止めて周囲を見渡しましたが、人影がありません。

辺りは住宅地で、車も、あまり通りそうには無い場所でした。


{当時は、まだまだ車の少ない時代で、一年前の小学二年生の頃に、人口二万七千人の町に初めて点滅式の信号がついた時代です}


僕は、住宅地だし、今だったら人が居ないし捨てるのなら

(今だな)

と思いました。

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