いじめから救ってくれた捨て猫
その日は家に帰ってから、ずっと必死で祈りました。





「拾われますように。拾われますように。拾われますように・・・」

「お願いします。お願いします。お願いします・・・」





僕は百回以上お祈りをすると願いは叶うと信じていました。

昔、おばあちゃんが、そのように教えてくれたからです。

僕が最初で最後に捨てた動物です。

夜になって眠りにつく時も、ずっと子猫の、お祈りをしながら眠りました。





「拾ってください。お願いします」

「拾ってください。お願いします・・・」

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