いじめから救ってくれた捨て猫
「それでな、山中君が拾った子猫が、僕の捨てた子猫かどうか知りたいんやけど」

「拾った子猫を見せてくれんやろか?」

僕は子猫を見せてほしいと頼んだのです。

いつも僕をいじめていた山中君は、僕からすると以外にも

「子猫が見たいん?」

と僕に訊きなおすと

「見たいんやったら、今日の学校の帰りに見に来なよ」

と言ってくれました。

僕は、すごく嬉しかったのです。

でも、いつも、いつも僕をいじめている山中君が、なぜ、すんなりと受け入れてくれたのか不思議でした。
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