いじめから救ってくれた捨て猫
僕は席が一番前だし、これといって友達も居ないので、みんなと、あまり話することもなく、おとなしかった。

そのうえ、いつもいじめられている山中君とは、まともに話もしたことがありませんが、下校の途中で子猫の特徴などを教えてもらいました。

話を聞くと、やはり子猫の模様の特徴が、僕の捨てた猫とよく似ています。

僕は僕が捨てた子猫だと期待すると同時に、そうであってくれることを祈り続けながら歩きました。




十分くらい歩くと僕が子猫を捨てた場所に到着して、ダンボール箱を僕が指差して

「ここや、このダンボール箱に捨てたんや」

と山中君に言いました。
< 38 / 54 >

この作品をシェア

pagetop