いじめから救ってくれた捨て猫
それからは何度も子猫を見せてもらいに、山中君の家に寄り道をして帰りました。

子猫と会えるのは玄関でだけでしたが、僕は、すごく嬉しかったのです。

山中君も子猫を、とても可愛がっていました。

そんな山中君が、原因は知らないのですが、右手を骨折して、一ヶ月くらい不自由な時がありました。

その時、彼は不自由な左手でノートを書いていましたが、左手では間に合わないので、僕は時々休み時間に、間に合わなかった分のノートを書いてあげました。

給食の当番も彼の順番の時は手伝いました。





僕にとっては、初めてで、ただ一人の友達だったのです。

とても大切な存在だったのです。
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