××夫婦、溺愛のなれそめ

「それを聞いて思ったんだ。この人なら僕の孤独もわかってくれる。支えあっていける、と。この人は、僕が守らなければならないって」

彼の横顔を見ていると、胸が熱くなった。

レヴィの優しさが染みる。

だからいつでも私の味方をしてくれたのね。

「はじめはそう思っていたけど、莉子のことを知るほど、好きになったんだ。いつの間にか孤独なんて忘れていた。ただ一緒にいるだけで幸せだと思える」

「レヴィ……」

「これからもよろしく、莉子」

レヴィが一瞬こちらを見て微笑む。彼が進行方向を向き直った瞬間、涙が零れた。

ありがとう、レヴィ。

私、あなたに会えて本当に良かった。

こちらこそ、これからもよろしくね。

私だけの王子さま。

これから恋をして、一緒に幸せになりましょう──。


【end】

< 197 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop