××夫婦、溺愛のなれそめ
「それを聞いて思ったんだ。この人なら僕の孤独もわかってくれる。支えあっていける、と。この人は、僕が守らなければならないって」
彼の横顔を見ていると、胸が熱くなった。
レヴィの優しさが染みる。
だからいつでも私の味方をしてくれたのね。
「はじめはそう思っていたけど、莉子のことを知るほど、好きになったんだ。いつの間にか孤独なんて忘れていた。ただ一緒にいるだけで幸せだと思える」
「レヴィ……」
「これからもよろしく、莉子」
レヴィが一瞬こちらを見て微笑む。彼が進行方向を向き直った瞬間、涙が零れた。
ありがとう、レヴィ。
私、あなたに会えて本当に良かった。
こちらこそ、これからもよろしくね。
私だけの王子さま。
これから恋をして、一緒に幸せになりましょう──。
【end】