俺様社長はウブな許婚を愛しすぎる
「悪い、そろそろ会社に戻らないと。誕生日、婚約者にたくさん祝ってもらえよ」
最後に早口でそんなことを言うと陸斗は慌ただしくカフェを後にした。
窓の外を見ると、スマホを片手に誰かに電話をしながら駆け足で去っていく彼の姿を捕らえる。
そして次に目がいくのは彼にもらった名刺。
「主任……か」
彼の肩書は開発部主任。
昔から真面目で何事にも一生懸命取り組む陸斗は、きっと社会人になっても毎日仕事を頑張っているんだろうな。
ふと陸斗の言葉が頭をよぎる。
『千和が幸せそうでよかった』
心底安心したように話す彼に、私の心は騒ついた。
本当に私は今、幸せなのかなって。陸斗の話を聞いて、ますます思ったよ。
それに誕生日に関しても不安を覚える。
私自身が忘れていたんだもの。和臣さんが到底私の誕生日を知っているとは思えない。
最後に早口でそんなことを言うと陸斗は慌ただしくカフェを後にした。
窓の外を見ると、スマホを片手に誰かに電話をしながら駆け足で去っていく彼の姿を捕らえる。
そして次に目がいくのは彼にもらった名刺。
「主任……か」
彼の肩書は開発部主任。
昔から真面目で何事にも一生懸命取り組む陸斗は、きっと社会人になっても毎日仕事を頑張っているんだろうな。
ふと陸斗の言葉が頭をよぎる。
『千和が幸せそうでよかった』
心底安心したように話す彼に、私の心は騒ついた。
本当に私は今、幸せなのかなって。陸斗の話を聞いて、ますます思ったよ。
それに誕生日に関しても不安を覚える。
私自身が忘れていたんだもの。和臣さんが到底私の誕生日を知っているとは思えない。