俺様社長はウブな許婚を愛しすぎる
『正しい選択ってなに?』
週明けの月曜日。この日の朝を私は憂鬱な気持ちで迎えた。
土曜日の誕生日の夜、和臣さんに婚約を白紙に戻して欲しいと申し入れた。
今のままで結婚したらきっと私、後悔すると思ったから。
でもあの後、抜け殻状態の和臣さんに代わって、健太郎さんが私をマンションまで送り届けてくれた。
その車内で彼に言われたんだ。『千和さんの判断は間違っていないと思います』って。
『お義兄さんは千和さんの優しさに甘えて、本来一番大切にしなくてはいけない存在を見誤っているんです。なのでお義兄さんにとってとても良い薬です』とも。
灯里ちゃんからもその夜、メールがきて健太郎さんと同じことを言われた。
【お兄ちゃんにはお灸が必要だから】と。
でも一晩経って冷静になると、本当にこれが正しかったのかと不安になる。
けれどやっぱり私……和臣さんには私を一番に考えてほしんだ。
灯里ちゃんを大切にする気持ちはわかる。だからこそ、彼にとって一番になりたい。
土曜日の誕生日の夜、和臣さんに婚約を白紙に戻して欲しいと申し入れた。
今のままで結婚したらきっと私、後悔すると思ったから。
でもあの後、抜け殻状態の和臣さんに代わって、健太郎さんが私をマンションまで送り届けてくれた。
その車内で彼に言われたんだ。『千和さんの判断は間違っていないと思います』って。
『お義兄さんは千和さんの優しさに甘えて、本来一番大切にしなくてはいけない存在を見誤っているんです。なのでお義兄さんにとってとても良い薬です』とも。
灯里ちゃんからもその夜、メールがきて健太郎さんと同じことを言われた。
【お兄ちゃんにはお灸が必要だから】と。
でも一晩経って冷静になると、本当にこれが正しかったのかと不安になる。
けれどやっぱり私……和臣さんには私を一番に考えてほしんだ。
灯里ちゃんを大切にする気持ちはわかる。だからこそ、彼にとって一番になりたい。