俺様社長はウブな許婚を愛しすぎる
その姿に和臣さんに私の気持ちは、これっぽっちも伝わっていないんだと実感した。
きっと彼は私の誕生日を忘れていたことに対して、怒っていると思っているのかも。
だから婚約を白紙に戻したいと言われたのだと。
やっぱりはっきり言わないと伝わらないよね。でも今はまだ伝える勇気がない。
着替えを済ませると、控室をノックする音が聞こえてきた。
「はい」
返事をすると入ってきたのは、総務部の社員。
「あ、よかった大川さんいた! 大川さんにお客様ですよ。エントランスでお待ちなのでお願いします」
「あ、はい」
返事をするもキョトンとしてしまう。
だってわざわざ会社にまで私を訪ねてくる人なんて、知り合いにはいないから。
「誰でしょう?」
「ね。間違いのような気がするけど……ちょっと行ってくるね」
間違いにしろ、待たせるわけにはいかないもの。
「待ってください、私も行きます!」
慌てて身支度を整え、すかさず後を追ってきた灯里ちゃんとふたりでエントランスへ向かう。
きっと彼は私の誕生日を忘れていたことに対して、怒っていると思っているのかも。
だから婚約を白紙に戻したいと言われたのだと。
やっぱりはっきり言わないと伝わらないよね。でも今はまだ伝える勇気がない。
着替えを済ませると、控室をノックする音が聞こえてきた。
「はい」
返事をすると入ってきたのは、総務部の社員。
「あ、よかった大川さんいた! 大川さんにお客様ですよ。エントランスでお待ちなのでお願いします」
「あ、はい」
返事をするもキョトンとしてしまう。
だってわざわざ会社にまで私を訪ねてくる人なんて、知り合いにはいないから。
「誰でしょう?」
「ね。間違いのような気がするけど……ちょっと行ってくるね」
間違いにしろ、待たせるわけにはいかないもの。
「待ってください、私も行きます!」
慌てて身支度を整え、すかさず後を追ってきた灯里ちゃんとふたりでエントランスへ向かう。