青春は優しさを詰め込んだ星空のように輝いていた。
「あ、空ちゃん起きてて大丈夫なの?」
自席に座り、黙々と次の授業の用意をしていると、私の前の席に座る金剛(こんごう)さんと彼女を囲む数人の女の子がそう声をかけてくれた。
「貧血持ちって大変だよねー」
「え! 真青さんって貧血持ちだったの?」
「あー、だからよく授業抜けてんだね」
彼女達の言葉に、頼りないく笑う。
別に私の反応なんて気にしておらず、話題はまた違うものにと変わっている。
それに加わることもせず、桜の花が舞っているのを見る。
「ふふ、綺麗だよねー」
金剛さんは体を後ろに向けにこにこと屈託のない笑みを浮かべてそう言うが、
私は綺麗というよりも酷く残酷で、悲しいものだなと思った。