青春は優しさを詰め込んだ星空のように輝いていた。









「じゃあね、空ちゃん!」


「うん、ばいばい」


ショートルームも終わって、みんなそれぞれ部活へ行ったり、帰宅したりと教室にいる人数も減ってくる。


私もそろそろ委員会に行かないとなぁ、と思いながら今日休んでいた授業の分のプリントを整理していると、プリントに何かの影が写り顔を上げる。



「委員会行く気あんの?」



そこには、無気力そうに目を細め、私を見下す夜桜 星夜(よざくら せいや)くんが目に入る。


彼はクラスの中でというか、学校中で人気者だ。


色素の薄い茶色の髪の毛は、とても柔らかそうで日光当たってきらきらしてて触れたいという衝動に駆られる。


また、髪の色とお揃いの瞳はくっきりとした二重でその瞳に映されると泣いてしまいそうになる。


そんな彼は桜の花びらを連想させるな、と密かに思う。



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