その日、" 恋 "を知りました。


「───どうした?俺をそんなに見ても何も無いが……」

「ぁッ!!否、その…ぇとッ。煙草…お好きなんですね 」

「…嗚呼、人並み以上には。煙草臭かったか?そうならすまない…毎日吸っているモンでね?正直服に匂いが付くんだ。」


彼が話をしている時、彼の黒目の瞳がそっ、と右に揺れた

その眼差しは何処か下辺りを見つめ、何を考えているのか分からない──


というか、アレ?


何故私は───〝あの人の小さな行動を目で追ってしまうのだろうか〟



< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop