その日、" 恋 "を知りました。
「───どうした?俺をそんなに見ても何も無いが……」
「ぁッ!!否、その…ぇとッ。煙草…お好きなんですね 」
「…嗚呼、人並み以上には。煙草臭かったか?そうならすまない…毎日吸っているモンでね?正直服に匂いが付くんだ。」
彼が話をしている時、彼の黒目の瞳がそっ、と右に揺れた
その眼差しは何処か下辺りを見つめ、何を考えているのか分からない──
というか、アレ?
何故私は───〝あの人の小さな行動を目で追ってしまうのだろうか〟