眠り王子が人ではなかったのですが。
「今日のお菓子はじゃーんシュークリームです」
机に置かれた白い箱の中には、シュークリームが入っていた。美味しそうな焼き色とクリームの甘い臭いにお腹がなりそうになる。
「ちゃんと平塚さんの分もあるよ??はい、どーぞ」
『え!?有難うございます。あ、せめてお金を!!おいくらですか??』
ただで紅茶も入れてもらったのに、お菓子まで。申し訳ない。
「これ僕の手作りだからお金要らないよ??」
ニッコリスマイルの雪島君に、私は財布を探す手が止まる。
はい????
『手作り??』
「うん手作り」
『て、づくり……』
再び白い箱の中を見る。キラキラと光り輝くシュークリーム。コレが彼の手作り??女子力高すぎじゃない??