オレンジ色の恋 ~切なさは誰の物?~
小走りに走って私の隣に来ると、その彼は、
「あー、間に合ってよかった」
フワリと私に笑いかけて、前を向いた。
その笑顔にまた目を奪われて、私はぼんやりと15㎝は高い彼の横顔をぼんやりと見つめてしまっていた。
「オイ!榊原!」
その声に、ハッとして慌てて私は名前を名乗ると、ぺこりと頭を下げた。
「今日はこれで終わり。また明日から練習始めるから遅刻するなよ」
部長の声に「ハイ」と返事をすると、バラバラと解散になった。
「オイ!綾斗!お前初日から遅刻するなよ!」
隣にいた彼に、部長が声を掛けると、
「すみません。先輩!購買でパン買ってたらつい」
「お前はまったく……」
親しそうに隣で話す二人を、じっと見てしまっていた私に、
「榊原、こいつ俺の中学の時の後輩で、吉田綾斗ね。高等部からだから知らないよな」
「あっ。はい」
まさか勝手に写真を撮りました。なんて言える訳もなく私は曖昧に返事をすると、チラリと吉田綾斗という名前の彼を見た。
「さっきは急に話しかけてごめん!えっと?」
「あっ、榊原結花です。1年D組」
「隣じゃん!おれC組。部活もよろしくな」
さわやかな笑顔に、私もつられて笑顔になった。
「あー、間に合ってよかった」
フワリと私に笑いかけて、前を向いた。
その笑顔にまた目を奪われて、私はぼんやりと15㎝は高い彼の横顔をぼんやりと見つめてしまっていた。
「オイ!榊原!」
その声に、ハッとして慌てて私は名前を名乗ると、ぺこりと頭を下げた。
「今日はこれで終わり。また明日から練習始めるから遅刻するなよ」
部長の声に「ハイ」と返事をすると、バラバラと解散になった。
「オイ!綾斗!お前初日から遅刻するなよ!」
隣にいた彼に、部長が声を掛けると、
「すみません。先輩!購買でパン買ってたらつい」
「お前はまったく……」
親しそうに隣で話す二人を、じっと見てしまっていた私に、
「榊原、こいつ俺の中学の時の後輩で、吉田綾斗ね。高等部からだから知らないよな」
「あっ。はい」
まさか勝手に写真を撮りました。なんて言える訳もなく私は曖昧に返事をすると、チラリと吉田綾斗という名前の彼を見た。
「さっきは急に話しかけてごめん!えっと?」
「あっ、榊原結花です。1年D組」
「隣じゃん!おれC組。部活もよろしくな」
さわやかな笑顔に、私もつられて笑顔になった。