最低だとわかっていても…
日は変わって今日は真吾くんの卒業式。
スーツに身を包んだ真吾くんは一段とカッコ良く見えた。

「美桜準備できた?」

「出来たよ〜」

「じゃあ行こっか」

って言って手を差し出してくれる。
その手を握り返して2人での最後の通学路を歩く。
土曜日だからか電車は比較的空いていて潰される事は無かった。
学校に着くと、可奈と優也くんも居て4人で写真を撮る。

「真吾くん、優也くん卒業おめでとう」

可奈が言う。

「おめでとう。今までお世話になりました。」

美桜が言う。
式が始まる前なのにもうすでに泣きそうな美桜。

「じゃあもう始まるからまた後で」

2人は卒業生の席に消えて行った。
もちろん頭ポンポンは忘れずに。
< 37 / 95 >

この作品をシェア

pagetop