最低だとわかっていても…
ついに夜勤の日がやってきた。
いつもにも増してドキドキしてる。
スタッフは少なくなるのに、患者は運ばれてくる。
一瞬一秒の動きが命取りだ。
医者の指示に従って懸命に動く。
落ち着いたのは朝日が昇った頃だった。
美桜は今日は学校だから、俺が帰った頃にはもう連絡は取れないだろう。
仕事が終わったら早く帰って寝るとしよう。
やがて日勤のスタッフが出勤してきて引き継ぎが終わり、初めての夜勤は終わった。

帰ろうとした頃、優也と出会った。
久しぶりなので近くのカフェで少し話すことにした。

「最近可奈ちゃんとどうよ？」

「お前こそ美桜ちゃん大丈夫なのかよ？」

「何がだよ」

「いや、何もないならいいんだ。可奈が最近美桜ちゃんが元気ないって言うからさ」

「それ俺も気になってんの」

「お前知らないわけ？」

「何が？」

「いや、何もない」

くそっ、何なんだよ。
夜勤で寝不足の回らない頭で考えてみるが何も思い浮かばない。
本人に聞くしかないのか。
優也と別れ、考えながら帰った。
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