和泉くんの考えてることはわからない。
先週の体育大会で勝ち取った総合同率2位という結果をあんなに褒めてくれた津田先生はもういない。
あの時はクラス全員1人ひとりにジュースを買ってくれたというのに。全く。
「さてどうしましょう、早苗さん」
「まだ2週間前なんだし今から勉強すればいいんじゃないの?」
「う…、なんて正答を」
そして昼休みに早苗に助けを求めたら、これまたあっさりと正答を返された。
確かにそうだ。
勉強をすればいい話。それは、分かってるんだけど。
「早苗なら知ってるでしょ!?私の学力!!」
「……まぁ、うん」