和泉くんの考えてることはわからない。



「そもそも栞里って、何でそんなに頭悪いわけ?」

「そ、そんなはっきり言わなくても…」



それどころか、早苗は容赦なくストレートな質問を私にぶつけてくる。




「やる気が出ないんだもん。記憶力続かないし」

「ふーん。やる気ねぇ〜…」



しょぼんと落ち込む私に、うーんと悩む早苗。


そして何やら思いついたのか「あっ」と声を漏らした。




そのタイミングで、「早苗〜」と大原くんが早苗を呼びながら近づいてくる。



「今日俺部活休みだから一緒にかえ───…」

「真!ちょうどいいところに!」

「は?」



そしてそんな彼の腕を、彼女はガシッと掴んだんだ。



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