和泉くんの考えてることはわからない。
放課後の教室。
机を4つくっ付けて、私の隣には和泉くんが座っている。
近いこの距離は、ドキドキする……、
「花宮さん、次」
「は、はい!」
………暇もなく。
数学は数をこなせば何とかなる、という数学首席の和泉くんの元、私はひたすらに問題を解いていた。
それをこなすこと、約2時間。
「ん。合ってる」
「本当っ!?」
その成果が出たのか、今日最後の問題で私はようやく正解を叩き出すことに成功した。