和泉くんの考えてることはわからない。
◎* Chapter 3
◇ 和泉くんとダブルデート
期末テストも終わり、ようやくやって来た夏休み初日。
「……まさか本当に赤点ゼロだとは」
「えへへっ、惚れ直した?」
「だからそれ言葉の使い方違うよ、花宮さん」
私は今、和泉くんと遊園地へやって来ている。
「津田先生にも褒められたもんね〜、栞里」
「うん!」
「やー本当よくやったよ、花宮ちゃん」
「和泉くんのご指導の賜物でございます!」
隣にいる早苗にも大原くんにも褒められ、気分は有頂天。
そう、何を隠そうこの花宮栞里は今。
見事赤点ゼロの目標を達成し、念願の和泉くんとのダブルデートにやってきているのです。