和泉くんの考えてることはわからない。



「だからね?明日のお墓参り、お爺ちゃんとお婆ちゃんが行けないから僕と2人で行ってきて、って。父さんと母さんはいつも通り朝行くらしいし」

「あー、うん。分かった」

「もう。栞里ちゃん本当に聞いてなかったの?」

「あはは、ごめんね?」



ヘヘッと笑う私に、やっぱり拗ねる慎くん。



これ以上和泉くんのことばかりを考えてる訳にもいかなくて、無理矢理頭の中から追い出した。




明日は、お墓参りだ。



毎年、慎くんとお爺ちゃんお婆ちゃん、そして私の4人で行くんだけど、今年はお爺ちゃんがぎっくり腰になったからお婆ちゃんと一緒にお留守番らしい。



慎くんパパと慎くんママは仕事があるから、毎年朝早くに行ってくれているし。



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