和泉くんの考えてることはわからない。
「何があったかは詳しく聞かねぇけどさ。そろそろ自覚しないとお前、ユキちゃんの時みたいに後悔するぞ?」
「は?」
真の言葉の意味が、全くと言っていいほど分からなかった。
なんで、この苛立ちとユキのことが関係あるんだよ。
「ユキちゃんがいなくなった時のこと、忘れたとは言わせない」
「……それとこれとは、」
「同じだぞ。認めたくないだけで、自分でも分かってるんじゃないのか?…なんで自分が今、そんなにイライラしてんのか」
「……」
そこまで言って、真は持ってたコンビニの袋から漫画を取り出すと、当たり前のように人のベッドの上で横になってそれを読み始めた。