和泉くんの考えてることはわからない。




「まぁ、シオちゃん!大丈夫かい!?」


家に帰ると、真っ先にお婆ちゃんが飛んできてくれた。


慎くんにもお婆ちゃんにも心配かけて、本当何やってんのかなぁと思う。




「慎くん、シオちゃんを部屋まで連れてってやってちょうだい」

「はーい」


階段を登ってすぐの扉が私の部屋で、もちろんそれをよく知ってる慎くんはそこまで私を支えて連れて行ってくれた。



「大丈夫?寒くない?」

「…うん、大丈夫」


おまけにベッドの上に寝かせて、布団までかけてくれる。



「大きくなったね、慎くん」

「ん?急にどうしたの?」

「いや〜、弟の成長を今ヒシヒシと感じてて。えへへ」


嬉しすぎて思わず笑顔になってしまう私とは裏腹に、その一言で何故か慎くんの表情が曇ってしまった。



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