和泉くんの考えてることはわからない。
◇ 私を見て、和泉くん
夢を見た。
目の前に、和泉くんと慎くんがいて。
『────好きだ』
そう言って、私に手を差し伸べてきたのは、─────……。
「……ん、」
「あら、起きたかい?」
「おばあ、ちゃん…?」
目が覚めたら、目の前には優しく微笑むお婆ちゃんの姿があった。
ここは、保健室じゃない。紛れもなく私の部屋。
「一晩ぐっすりだったよ。学校にはお休みの連絡入れといたからね」
「……え、今何時?」
「もうお昼の3時よ」
「うそ!?」
お婆ちゃんのその言葉にガバッと起き上がって時計を見れば、確かに時刻はお昼の3時。