和泉くんの考えてることはわからない。
私の風邪がちゃんと治っているのであれば、そこには早苗と、後ろに何故か大原くんと……和泉くんがいる。
「な…っ」
「ごめんね、栞里。断ったんだけど…」
申し訳なさそうに謝る早苗を見る手前、どうやら和泉くんと大原くんの意思があったんだろうけど…。
「…花宮さん、もういいの?」
「へっ、あ、うん!もうすっかり…!」
和泉くんが何故わざわざ私の家まで来てくれているのかが、私にはまるで理解できなかった。
「ほらほらシオちゃん。せっかく来てくれたんだから、そんなところで話してないで中に入ってもらいなさいな」
「あ、…うん」
とりあえず、お婆ちゃんの一言で3人を家にあげることに。