和泉くんの考えてることはわからない。
「お邪魔しまーす!」
「こら、真!静かに!」
最初に元気よく階段を上がったのは、大原くん。
続けて早苗が注意しながら後ろをついて行くから、結果的に私と和泉くんが出遅れてしまった。
「ごめんな、急に押しかけて」
「ううん。びっくりしちゃったけど、来てくれてありが……」
和泉くんを見上げて最後まで言おうとしたその時、私はあることに気がついてサーっと血の気が引いた。
「…花宮さん?」
「わっ、私こんな格好で…っ!!待って、和泉くんに見られるとか恥ずかしすぎる!!」
「は?ちょっ、」
急に慌て出す私に、和泉くんは宥めるかのようにパシッと私の腕を掴む。