和泉くんの考えてることはわからない。



熱はとっくに下がってるけれど、和泉くんに触れられたら熱くなってしまう。



「熱いじゃん」

「そ、それは…!」

「ん?」


テンパる私に、和泉くんが首をかしげる。


けど私が目を泳がせて和泉くんを直視できないことに気がついたのか、ふっと笑う声が聞こえた。



「あぁ、そういうこと」

「っ、」


ちらっと顔を上げると、そこには不敵な笑みを浮かべる和泉くん。



クラスメイトの何人かがそんな私達に注目しているというのに、お構いなしで私の顎をクイっと持ち上げた。


一瞬、女子たちの短い悲鳴が聞こえる。



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