和泉くんの考えてることはわからない。
朝から会えたことが嬉しくてニコニコ駆け寄れば、和泉くんは明らかに私を見て顔をしかめた。
うわ、って。それはダメだよ和泉くん。
和泉くんがそんな顔するなら、私だって顔をしかめちゃうんだから。
「おはよ、和泉くん」
「…声のトーンと表情が定まってないんだけど」
「和泉くんのせいだもん」
我ながら朝から何してんだ、とは思う。
けど朝から和泉くんに会えて、私はもう幸せいっぱいだ。
「今日も朝からカッコいいね、和泉くん」
「花宮さんは今日も朝から元気だね」