和泉くんの考えてることはわからない。
「俺が平気なフリしてんの、分かんない?好きな女が目の前でキスされて、俺だって冷静じゃいられないよ」
「……でも」
「あぁ言ったのは、少し優越感があったから」
「?」
訳がわからず首を傾げる私に、和泉くんはクスリと笑う。
優越感って……、何に対してだろうか。
「知りたい?」
「え、教えてくれないの!?」
「さぁ、どうしようかな」
和泉くん、完全に楽しんでる。
教えてと駄々をこねる私を、和泉くんは路地裏へと引き込んだ。
そしてすぐさま、その唇が私のに触れる。