和泉くんの考えてることはわからない。
「おー?ラブラブですなぁ」
「うるさいよ、真」
その様子を見ていた大原くんにからかわれるけど、そこは蒼くんが制する。
以前の宣言通り、人前では甘やかしてくれない蒼くんだけど、大原くんと早苗の前ではその縛りもないらしい。
「栞里、帰ろ」
普通に私の名前を呼んで、私の手を取った。
「明日どうする?」
手を繋ぐ帰り道で、蒼くんは私にそう聞いて来る。
大好きな蒼くんと休日デートだなんて、考えただけでもドキドキだ。