和泉くんの考えてることはわからない。



帰りの門をくぐろうとしたとき、お土産屋さんが目についた。



「あ、そうだ!お婆ちゃんとお爺ちゃんにお土産買っていきたい!」


2人の喜ぶ顔が目に浮かんで、蒼くんを引き留める。



「じゃあ何か買って行こうか」


そんな私の頼みにも嫌な顔一つせずに付き合ってくれる蒼くんは、本当に優しい人だ。




────RRrrr……


お土産屋さんに足を向けたとき、私のスマホが音を立てた。



蒼くんに断って画面を見ると、そこには【お爺ちゃん】の文字。



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