和泉くんの考えてることはわからない。



***


「…あ、あの〜…、和泉くん?」

「何」



次の日の放課後。


俺は花宮さんと、またクラス委員という名の雑用係として先生から駆り出されていた。



仕事内容は前回と同じ、プリントのホチキス留め。


何でも今回のは、秋にある修学旅行の軽い説明のプリントらしい。



「あの、なんか怒ってる…?」

「は?なんで?」



ただひたすら作業をこなしていただけなのに、目の前の彼女は遠慮がちに俺にそんなことを聞いてきた。


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