和泉くんの考えてることはわからない。
和泉くんが分からないとか、そんなことは今この瞬間どうでもいい。
この席替えによって、私のこの先1ヶ月半の人生が変わるんだ。
「はい、次の人ー」
いよいよ私の番が回って来て、目を瞑って箱の中に入ったクジをばっと選ぶ。
結果は─────…。
「和泉くん、よろしくね!」
「……最悪」
見事、和泉くんの前の席を確保。
しかも廊下側の後ろから2番目で、私はこの席替えで最高な程に運を使い果たした。